映画俳優・高峰秀子（1924～2010）の生誕100年を記念し、その映画人生をスクリーンで振り返る特集上映が4月9日(火)より国立映画アーカイブで開催される。
５歳の時に松竹映画『母』（1929）の子役でデビューした高峰は、天性の勘の良さと抜群の可愛らしさで、あるときは可憐でいじらしい少女、あるときは利発な男の子を演じ、「デコちゃん」の愛称で親しまれた。戦後の新東宝時代を経てフリーとなるころにはスター俳優としての地位を確固とし小津安二郎、五所平之助、豊田四郎、木下惠介、成瀬巳喜男ら名匠の作品を中心に300本余りに出演した。
本企画では、名匠監督たちと協働した秀作群を選りすぐったラインナップとなっている。さらに、〝歌う銀幕スター〟として高峰の可憐な歌唱の魅力にも触れることができる作品も上映される。
上映の22作品は、
『母』（1929、野村芳亭）/『花籠の歌』（1937、五所平之助）/『綴方教室』（1938、山本嘉次郎）/『花つみ日記』（1939、石田民三）/『姉の出征』（1940、近藤勝彦）/『釣鐘草』（1940、石田民三）/『阿片戰爭』（1943、マキノ正博）/『花ひらく 眞知子より』（1948、市川崑）/『銀座カンカン娘』（1949、島耕二）/『宗方姉妹』（1950、小津安二郎）/『朝の波紋』（1952、五所平之助）/『稲妻』（1952、成瀬巳喜男）/『雁』（1953、豊田四郎）/『あらくれ』（1957、成瀬巳喜男）/『女が階段を上る時』（1960、成瀬巳喜男）/『笛吹川』（1960、木下惠介）/『山河あり』（1962、松山善三）/『放浪記』（1962、成瀬巳喜男）/『六條ゆきやま紬』（1965、松山善三）/『華岡青洲の妻』（1967、増村保造）/『スリランカの愛と別れ』（1976、木下惠介）/『衝動殺人 息子よ』（1979、木下惠介）
「生誕 100年 高峰秀子」は、2024年4月9日(火)～5月5日(日) 月曜休館、会場は、国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール ＯＺＥ（2階）。上映時間、チケットなどの詳細は、https://www.nfaj.go.jp/exhibition/hideko_takamine202402/をご確認ください。
