1968年2月、ザ・ビートルズは、ガンジス川のほとりにいた。超越瞑想運動の創始者であったマハリシ・マヘーシュ・ヨーギーに招待されたザ・ビートルズは、北インドのリシケシュ、ガンジスのほとりにあるアシュラム(僧院)に滞在していた。
ドキュメンタリー『ミーティング・ザ・ビートルズ・イン・インド』のポール・サルツマン監督は、当時23歳。このままで良いのか……と、人生に悩むひとりの若者だった。失恋の傷も負った。内なる声に耳を傾けると、「インドへ行け」という声がした。デリー大学で超越瞑想の講義を行っていたマハシリの言葉に導かれるようにリシケシュへ向かったのだ。アシュラムを訪れると、そこには、世界的ロックバンド「ザ・ビートルズ」のメンバー、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴの4人がいた。奇跡的な出会いを果たし、8日間を一緒に過ごしたのたった。
それから約半世紀。監督は忘れていた当時の写真を発見すると、ザ・ビートルズとインドの関係をひも解く旅に出た。同行するのはビートルズ研究の第一人者である歴史家のマーク・ルイソン。ジョージ・ハリスンがレコーディングに臨んだムンバイのスタジオ、そして4人と出会ったアシュラムへと旅を続けた。
モーガン・フリーマンのナレーションにのせて、製作総指揮のデヴィッド・リンチや、インドに同行したジョージ・ハリスンの元妻パティ・ボイドも登場する。
ポール・サルツマン監督が瞑想を学びながら、カメラに収めたビートルズと過ごした奇跡の8日間が、デビュー60周年の記念すべき年に、初めて明かされる。
『ミーティング・ザ・ビートルズ』は、9月23日(金・祝)よりヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、アップリンク吉祥寺、新宿バルト9ほか全国順次公開。