『毛皮のヴィーナス』は2010年にオフ・ブロードウェイで初演、その後ブロードウェイでも上演。2013年にはロマン・ポランスキー監督により映画化もされた。
オーディションを受けに来た女優と演出家、さらに戯曲の登場人物も交錯するという二重構造を使いながら、理性と欲望の渦巻く男女の駆け引きがスリリングで面白い作品だ。女優ヴァンダ役を演じるのは高岡早紀、ヴァンダに翻弄されながら惹かれていく演出家・トーマス役を溝端淳平が演じる。そして文学座所属、新鋭の五戸真理枝(ごのへまりえ)が演出を手がけるが、五戸にとっては、本作『毛皮のヴィーナス』がシアタートラム初登場となる。
高岡と溝端は3回目になる共演で、高岡は溝端を「年下とは思えないほどしっかりしていて頼りになるし、なんでも気兼ねなく話し合える間柄」。一方溝端は、「トーマスはとても演じ甲斐がある役で、高岡さんは何でも相談できる先輩」と互いに信頼を寄せる。「同志」のような二人のタッグが本作の世界観をパワーアップさせ、見る者を惹きつける舞台になることだろう。
『毛皮のヴィーナス』
日程:8月20日(土)~9月4日(日)
会場:シアタートラム
お問い合わせ:世田谷パブリックシアターチケットセンター(03-5432-1515)