朔太郎の聖地・前橋文学館では3つの展覧会を開催
■企画展「ふだん着の詩集、よそゆきの詩集―萩原朔太郎著作展」
萩原朔太郎が生前に出版した単著を、希少本である異装版も含めて一堂に展示。装丁の特徴や違い、変遷などから朔太郎が自身の著作に込めた思いを探ります。会期中、月1回 程度、『月に吠える』初版無削除版を手にとって読めるイベントも開催。
会期 :9月17日(土)~12月11日(日)(水曜休館、11月23日は開館し、24日休館)
会場 :前橋文学館2階朔太郎展示室
観覧料:100円(特別企画展開催中は共通観覧券500円)
■特別企画展「そこに何をみたか―萩原朔太郎研究会58年の軌跡 萩原朔太郎研究会歴代会長展」
「詩人・萩原朔太郎を研究する」をテーマに、伊藤信吉さん、西脇順三郎さん、那珂太郎さん、三浦雅士さん、松浦寿輝さんら萩原朔太郎研究会の歴代会長が朔太郎をどう捉えたかを著書や研究会会報の言葉から紹介。
会期 :10月1日(土)~2023年1月15日(日)
(水曜・年末年始休館、11月23日は開館し、24日休館)
会場 :前橋文学館2階企画展示室
観覧料:500円
■企画展「見よ、友情の翼、高く飛べるを アニメ『啄木鳥探偵處』展」
2020年放送のアニメ「啄木鳥探偵處」は文明開花の浅草界隈を舞台に石川啄木と金田一京助が萩原朔太郎らの仲間とともに数々の怪事件に挑む探偵物語。展示ではアニメ作品を中心に紹介。啄木と朔太郎にも焦点を当て、二人の表現活動の足跡を辿ります。
会期 :10月15日(土)~2023年1月22日(日)
(水曜・年末年始休館、11月23日は開館し、24日休館)
会場 :前橋文学館3階オープンギャラリー
観覧料:無料
群馬県前橋市は、「日本近代詩の父」と称される萩原朔太郎をはじめ、平井晩村、高橋元吉、萩原恭次郎、伊藤信吉ほか多くの詩人を輩出している。そんなゆえんから「近代詩のふるさと」と言われている。常設展のほか企画展が多く開かれ、萩原朔太郎賞の受賞者展も行う。また、文学館の周辺の広瀬川河畔緑道には、多くの詩碑があり、文学散歩を楽しめるところだ。
[住]群馬県前橋市千代田町3-12-10
[問] 027-235-8011
はぎわら さくみ
エッセイスト、映像作家、演出家、多摩美術大学名誉教授。1946年東京生まれ。祖父は詩人・萩原朔太郎、母は作家・萩原葉子。67年から70年まで、寺山修司主宰の演劇実験室・天井桟敷に在籍。76年「月刊ビックリハウス」創刊、編集長になる。主な著書に『思い出のなかの寺山修司』、『死んだら何を書いてもいいわ 母・萩原葉子との百八十六日』など多数。現在、萩原朔太郎記念・水と緑と詩のまち 前橋文学館の館長、金沢美術工芸大学客員教授、アーツ前橋アドバイザーを務める。